台湾・台北周辺のちょっとマニアックな観光スポット11選!

台湾・台北はとてもいいところです。いわゆる観光地以外にも魅力的な場所がたくさんあります。日本の大学を卒業後、現在台湾へ留学中の私がおすすめする、ちょっと渋い(マニアックな!?)観光スポットをご紹介します。

台湾にモスクが? 知られざるイスラム教徒の街・桃園市

      2016/09/11

台湾は至る所に食べ物屋さんがありますが、注意して見るとحلال「」というマークを掲げる店が多々あります。

このマークは、イスラム教の戒律に則った食品であることを示すハラールマークです。

ムスリム

実は台湾では人口比では極少ないものの、イスラム教徒の存在感が意外と大きいのです。今回は台湾でイスラムに触れられるスポットをご紹介します。

まず最初に行くべきは台北モスクです。

台北モスクは台湾北部のイスラム教徒が集まる祈りの場であり、そのため内部の標識などは全てアラビア語、中国語、インドネシア語の三言語表記です。

豪華な装飾の美しい礼拝室も参観できますが、神聖な場なのでサンダルや半ズボンは禁止です。また女性はできれば肌と髪の毛を隠す服装でお越しください。

ちなみにモスクの付近にはカトリックやプロテスタントの教会が平和的に共存しており、これらが並ぶ新生南路は俗に天堂路(天国通り)と呼ばれています。

このモスクを建てたのは国共内戦に敗れて台湾に逃げ込んだ大陸中国人(いわゆる外省人)です。そのため中国回教協会の本部事務所もここに置かれています。

当時台湾で回教協会の復活、及びモスク建立運動の中心となった人物は国民党軍の白崇禧将軍です。白将軍はイスラム部隊を率いて日中戦争や国共内戦を戦っただけでなく、イスラム繋がりを活かして戦後は中東方面の外交にも尽力しました。

そのおかげで台湾はサウジアラビアと友好関係を築き、石油危機の際もサウジから格安で石油を輸入できたため経済発展が阻害されることはなかったそうです。
イスラム教徒が台湾を救ったといえます。

そんな白崇禧将軍のお墓が同じく台北の六張犁にあります。ここは回教公墓と呼ばれるイスラム教徒の集団墓地です。

墓地の一番上にある一番大きなお墓が白崇禧将軍のものです。
中国語で書かれた李登輝元大統領の揮毫に加えアラビア語で何やら綴られています。
恐らくは白将軍の生前の事跡を記したものでしょう。今でもお参りに来る人がいるようで、白将軍のお墓は常に綺麗に整備されています。

また回教公墓の隅にある東屋は中国風ではなくモスクの屋根にあるようなドームを模しており、これも他では見られない様式です。

台湾のイスラムといえばもう一つ更に特殊な集落があります。桃園市中壢区にある忠貞新村です。忠貞新村は中国雲南省やミャンマーのイスラム教徒が住む集落です。

来歴を簡単に説明すると、国共内戦で敗れた国民党軍と政府は台湾へ撤退しますが、この時内陸の雲南にいた部隊は台湾へ抜けることができず、代わりに国境を越えてミャンマーに入りました。
それからしばらくゲリラ戦を続け事あるごとに雲南に侵攻していたのですが、自国に勝手に陣を張られたミャンマー政府が激怒し、1955年ごろに国連を通して全て撤退させました。

こうして台湾に移送された人たちは先に台湾へ撤退していた国民党政府から忠義の徒として表彰され、彼らの生活のためにここ忠貞新村があてがわれました。

元は国民党軍の一部隊でしたが、国境越え前後に様々な民衆が加わりました。その民衆の中にはイスラム教徒も多かったため、ここ忠貞新村にモスクが建立されました。
この龍岡モスクは地区の真ん中にあるため生活感にあふれており、全身を黒の衣装で包んだご老人が雲南語で雑談している日常風景が見られます。

そしてモスクの周辺には無数の雲南料理店があり、そのほとんどがハラールです。
ここでご飯を食べるならぜひ雲南名物の米干を味わってください。米干は米粉で作った平たい麺のことで、薄い中華スープや担々麺のようなまぜそばタイプもあります。(今まで散々イスラムを語ってきたのに恐縮ですが、豚肉のそぼろや豚の肝臓が入った米干も美味しいです…)

またこの地区には他にも雲南の少数民族傣族の料理店やかつてこの部隊を率いて戦った李彌将軍の像などがあり、様々な人間が歴史の偶然で出会った運命を感じ取ることができます。

日本ではほとんど意識されることの無いイスラムですが、お隣台湾では意外なほど強い勢力を誇っています。皆さんも台湾でモスクを訪れて、台湾社会の一側面を感じてみてはいかがでしょうか。

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